先輩vs後輩!ユーキャン流ガチンコ広告対決しちゃいました。

プロフィール

湯谷(Yutani)2018年入社。通信販売事業部ココチモ事業に3年間在籍したのちジョブローテション制度により異動。現在は教育事業部ウェブマーケティング部サイト企画課に在籍。

宮澤(Miyazawa)2020年入社。通信販売事業部ココチモ事業マーケティング部マーケティング課に在籍。

先輩が作った広告を、後輩は超えることができるのか。

―まずはお二人の入社理由や、現在までの経緯についてお聞かせください。

宮澤:元々絵を描くのが好きで、学生時代にはサークルのフライヤーやオリジナルパーカーの制作をしていました。クリエイティブな仕事をしたいと考えていた時に、インターンに参加したことがユーキャンとの出会いでした。入社して2年目になりますが、商品企画にもデザインにも携わることができて、学生時代に理想としていた働き方ができている実感があります。

湯谷:自分の提案や言葉で、人々に何かいい影響を与えることができる仕事がしたいと考えて、広告業界や出版業界を中心に就活をしていました。ユーキャンには自社で商品を作って自社の言葉で売る、という他にはない魅力がありましたね。入社後はココチモ事業に3年在籍し、2021年4月からはウェブ広告の知識を身につけたいと思い、教育事業部ウェブマーケティング部に異動しました。どちらの部署でもABテストを重ねて、より強い広告を追求していく姿勢は同じですね。

—ありがとうございます。では本題のABテストの話に入っていきましょう!今回はどんな商品の広告を作られたんでしょうか?

宮澤:今回の企画で作ったのは、オムロン電気治療器という家庭用低周波治療器の広告です。低周波の電気によって痛みやこりを緩和するこちらの商品では、以前、湯谷さんが作成された封筒広告と、私が新たに作った封筒広告とで、どちらの方がお客様からの反応があるか、ABテストをして検証しました。

表面(上が湯谷さん、下が宮澤さんのDM)
裏面(上が湯谷さん、下が宮澤さんのDM)
―まず、湯谷さんバージョンについて聞いていきましょう。こちらはいつ作ったものか、そしてポイントはどんなところか、教えてください。

湯谷:これは私が入社1年目に作ったものです。カタログは別の方が制作を担当されていたため、カタログと雰囲気を合わせたデザインにしました。封筒を開けて、中のカタログを見た際に「違う商品かな」と思われないように、デザインの斬新さを追求するのではなく、広告全体の統一感を意識して作りましたね。翌年に別の方が作った封筒デザインとABテストをしましたが、その時は私のデザインが勝ちました。

—なるほど。既に一勝を収めている強い広告なのですね。そんな超えるべき壁に対して宮澤さんはどのように工夫したのでしょうか。

宮澤:まず、デザイン面ですが、この商品は治療器なので、体が回復していくイメージを図や色などのビジュアルから直感的に受け取れるようにしました。ビジュアルは、写真が良いかイラストが良いか悩んだ末に、市販の湿布や入浴剤を参考にシルエットのイラストを使用。色が黄緑色なのは、私がよくやっているゲームの回復エフェクトが黄緑色だったことから着想を得ました(笑)青は寒い、赤は温かいといった温度のイメージが付随しないのも緑が良いと考えた理由です。

―コピーなど内容の面で工夫した点はありますか?

宮澤:コピーを考えるにあたっては、まず痛みが出やすい部位や年代を調べて、腰、肩、ひざに痛みを感じる人が多いことと、6、70代で痛みが急に出るのではなく、4、50代の頃から痛みを感じている人が多いことが分かりました。その結果から、ココチモの主なターゲット層である7、80代に向けて「(4、50代の頃から)我慢してきた腰・肩・ひざ、これで楽になる」という、具体的に効果が伝わるコピーを意識しました。

勝った広告には、勝つだけの理由があった。

—元々の広告デザインから大きく変えるアプローチを行なった結果、どちらの広告が勝ちましたか?

湯谷:宮澤さんの作った広告のほうがお客様からの商品のお申し込み数が10%ほど高く、宮澤さんが勝ちましたね。なので、それ以降の封筒デザインは宮澤さんのデザインに切り替わりました。

—なんと、後輩の広告が先輩の広告に勝ったのですね!湯谷さんとしては、宮澤さんの広告で優れていた点はどこだと思いますか?

湯谷:宮澤さんの広告は、封筒の裏面に商品の効果効能が細かく書いてありました。私の広告では身体のどこに効くのかは大まかにしか書いていません。薬事法上、効果を明記するのはなかなか難しいんです。宮澤さんの原稿の場合、その点をクリアできるよう上手く書いていたのがお客様に刺さるアプローチになったのではないかと思うので、すごいです!けど、悔しいですね(笑)

—裏面まで広告として隙なく機能させたということですが、宮澤さんが裏面でこだわったところは他にありますか?

宮澤:表面はシルエットイラストだったので、裏面では商品を使用中の写真を使い、お客様が実際に使用するイメージを持てるよう意識しました。それと、封筒のフラップ(ベロ)の色。表に合わせて緑にするか悩んだのですが「開けるところは目立った方がいい。封筒は開けてもらうのが仕事だから」という意見を受けて、明るく、けれど強すぎないオレンジ色にしてバランスを整えました。

—アドバイスを取り入れることで、より魅力的なものを作り出すことができたと。普段から、そういった意見交換が盛んなのでしょうか。

宮澤:そうですね。隣のデスクの人に「これどう思います?」と聞いたり、後輩と雑談した際に、ついでに相談したり。ココチモ事業の中にはクリエイティブに特化した方々もいて、その人たちに意見をもらうこともあります。上司からのアドバイスで、「やみくもにビジュアルとコピーを組み合わせても形になるけど結果は出ない。どんな人がターゲットで、その人の興味を惹くには何を表現すればいいか考えることが一番大切だよ」と言われ、広告作成の本質はマーケティングだと気づくきっかけになりました。今でも、広告を作る時にはどんな人に届けるのかを想像してから制作に取り組んでいます。

広告制作にゴールはない。成功も失敗も、全てが糧になる。

—お二人は、ABテスト文化の魅力はどんなところだと思いますか?

湯谷:テストの度に新しい発見があることが魅力ですね。同じ商品であっても方向性やアプローチ方法によって広告が全く異なります。そういう気づきを知識として積み上げて、自分のクリエイティブに活かすことができる。この人はどんなアプローチをしているのか、結果よりもそちらへの興味の方が強いかもしれません。そして、勝ち負けだけではなくどれだけチャレンジしたのかも大事にしています。テストで引き分けになるくらいなら、今までにない挑戦的なデザインにし、いっそのこと大負けする方が学びは大きいです。これはお客様に響きにくいアプローチ方法だと、という気づきになりますので。

宮澤:そうですね。結果が出ると、会議でフィードバックをもらえるんです。「ここは良い点だね」「ここは他の商品でも使えるかも」と部内で共有して、やがては社内全体で使えるノウハウになる。誰の広告が勝ってもみんなのメリットになるんです。だから、結果は気にせず、ただ自分なりに突き詰めていこうと思えます。

—最後に、今後の目標を教えてください。

宮澤:コンセプト作りなど、まだまだ周りの先輩方にサポートしていただいているので、独り立ちしたいですね。今までに作った原稿の中には、商品の特長を掴み切れていなかった原稿もあります。経験豊富な先輩のノウハウを沢山吸収し、自分の原稿に落とし込んで、成長していきたいです。

湯谷:ココチモ事業では、DMや新聞のクリエイティブを通して、文章力を養いました。現在所属しているウェブマーケティング部では、文章力の他にウェブの知識が重要です。私はウェブの知識がほとんどない状態で異動をしたため、セミナーに参加したり、専門的な知識を持っている方に聞いたりして、一歩一歩進む毎日です。他社サイトはどう構築しているのか、ユーキャンのHPにはどのようなデザインが合うか。知識と経験値を増やし、より最適なクリエイティブを作っていきたいです。

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